こんな方いらっしゃいませんか?
 
「指輪は普段から身に着けないから違和感を感じる」
「指輪しているとなんだか手が疲れる」
 
そんな、「指輪疲れ」を感じる方。
 

その原因は
  • サイズが合っていない
  • 指に圧迫感がある
という違和感を感じているから、かもしれません。
 
 
せっかく大切な家族を納めた特別な指輪を作っても、指輪疲れを感じるのは、指輪主様(指輪にお納めしている遺灰主様)が可哀そうですよね。
 
そんな指輪疲れを起こしにくくするための工夫が、「内甲丸(うちこうまる)」と言われる細工です。
 
 
内甲丸とは?

指輪の内側を甲丸形状(かまぼこ型)に形作ることを言います。

ファッション指輪では、「着け心地」を考えて、耐久性や機能性を高めていることは、あまり見受けられないため、平形状がほとんどです(海外有名ハイジュエリーブランドであっても同様の平の作りが見受けられます)。
 
ところが、ファッション指輪とはことなり、結婚指輪を展開している国内ブランドは殆どこのこの内甲丸を採用しています。

先駆けは、国内No1オーダーメイドジュエリーブランドK.uno(ケイウノ)です。


K.unoは創業者が職人であり、現在では日本一ジュエリー職人が多い工房を有する制作者が中心のブランドです。
結婚指輪のように一生に一度の大切なものだからこそ、耐久性や機能性を考えて、職人たちはデザイン画では表現できない部分。
まさに、作り手だからこそ気が付く細かいこだわりを反映させてきました。
 


一般的に多くみられるほとんどのブランドは「販売ブランド(制作は下請け別会社)」が多い中、ケイウノのように「制作ブランド(自社一環制作)」は珍しいブランドです。
制作ブランドだからこそ、お客様のことを考え抜いて生まれたのがこの内甲丸。今では各ブランドがこぞって採用している「作り基準」です。
Lazola Eternoも同様の内甲丸を作りの基準として採用しています。

 
指輪疲れを起こしにくい理由
考えられる主な原因は以下の2点と考えています
1.サイズが合っていない
2.指に圧迫感がある  

 
(注)現実では骨の形状、皮の厚みなど個人差があるたるためすべての人に当てはまりません。独自の見解と経験をもとによる指と内甲丸の関係性の説明です
 
 
指輪疲れを感じる理由
1.サイズが合っていない

節指(第二関節が一番太い)の方は、一般的な内側が平形状の指輪では、適正なサイズに合わせることが難しくなります。



A⇒一番太い節部分
B⇒指輪が収まる部分


上図の通り、関節の幅Aが指輪が通る必要な内径(指輪サイズ)、となります。
それ以上内径(サイズ)が小さいものは関節を通ることができず、指にはめることができません。
そのため、指輪サイズは関節を通ることができることが最低限の基準となります。
しかし、一番幅が広いA「関節の山」を指輪が通るときに、皮膚が邪魔をして関節幅以上に指輪のサイズを大きくしないと関節の山を越えられない現象がおきます。
そうして、肝心の「着用時の安定感(B)」のサイズと「関節を通すため」のサイズが離れていってしまうのです。
 
結果的に、指輪はゆるく感じ、その不安定さを気にしてしまうことが「違和感」へと繋がり、「指輪疲れ」を感じさせてしまうと考えています。
 
ではどうすればよいのか
節指の方にとって、この問題を少しでも緩和するためには、できるだけAの関節の山を越える時の皮膚が上手に指輪の下をスライドすることでより適正なサイズ(B)に近い状態になります。
そこで内甲丸の様々なメリットを利用します。
 
内甲丸の効果
指の根元Bのサイズに少しでも近い状態で関節の山を越えることで、着用時のフィット感は増します。
内甲丸とそうではない場合(平形状)を比較してみます。
 
 
【平形状での着脱時の問題】
指輪内側が平形状の場合、着け外しの際、関節の山を平面が圧迫し続けるため、痛みを伴います。 
また、指輪は、骨と指輪内側との間に、皮膚を通す必要がありますが、指輪サイズが関節ギリギリのため、押しやられた皮膚がそれ以上伸びず行き場所を失ってしまいます。

「少しは入るけれど、途中から進まない」状態になってしまいます。


 

(結果) 
・関節を指輪が通る圧迫された時間が長いため痛みがある
・皮膚が「寄ってしまい」、指輪内側と関節との間を皮膚が逃げてくれない

そのため、指輪サイズには余裕を持たせなくては通すことができなくなり、Aの節を通すためにサイズを大きくし、指の根元のサイズBからどんどんかけ離れてしまいます。

【内甲丸の場合】
一方、内甲丸の場合、指輪の内側が関節の山を越えるのは一瞬であるため、痛みはかなり緩和されます。また、皮膚が寄せ集まってしまうことがないため、滑らかに関節の山を越えることができます。


 
                                                         

節指の方も、内甲丸になっていることから、本来の適性な指のサイズ(指の根元のサイズ)に近いサイズでありながら関節を通すことができるようになります。
 
結論
平形状の場合以下の理由から、サイズに余裕を待たなくてはならない
・関節を通すときに痛い
・皮膚が指輪の下を通らない

内甲丸の場合
・関節を通すのは一瞬なので圧迫感がとても少ない
・皮膚が指輪と関節の間の邪魔にならない
 
その為、指の根元のサイズにできるだけ近いサイズが実現できます
 
 
指輪疲れを感じる理由
2.指に圧迫感を感じる方


関節A部分より、指輪着用する部分Bのほうがしっかりとしている特徴の指の方に感じられやすい現象と考えています。
その指の特徴をお持ちの方が影響をうけるのが「むくみ」。
 
 
体質や生活習慣によって引き起こされるむくみによって、適正と思われる指輪のサイズは変化するのですが、とくに、むくみやすい方は時には、指輪がきつくて苦しく感じ、指輪疲れにつながります。
 
≪どうして内甲丸の形状が解決になるのでしょうか≫

(平形状の指輪の場合)
指輪の内側が平の形状の場合は、むくんだ際、皮膚(肉)が指輪と指の間から逃げる場所がなく、圧迫感につながります。また、指輪が指に埋もれているかのような見え方にもなってしまいます。
*着物を着ておいしいものをたくさん食べすぎてしまうと、ちょっとお腹が苦しいですよね!?
 
(内甲丸の場合)
むくみにより膨らんだ部分は、指輪内側を滑らかに逃げだすことができます。 
見た目も、指の肉が「ぷっくり」と盛り上がりにくいため、着用時の指の美しさを保ちやすい状態になります。

 

 
【遺灰指輪に内甲丸を採用している意味】
1.サイズが合っていないことで感じる違和感
⇒適正サイズに近い状態での着用ができること


2.指に圧迫感があることで感じる疲れ
⇒むくみによる影響がすくなくできること


さらに、3つめの理由として
3.着け外しのストレスが少ないこと 
 

指輪疲れを感じる理由
3.着け外しのストレスが少ない


沢山の工夫が盛り込まれている結婚指輪。
でも、一度身に着けてしまえばどのような体質の時であっても、基本的に外すことがない、という方も多くいらっしゃいます。
その場合、そもそもの内甲丸の良さを感じること(内甲丸の必要性)が実際の生活には少ないかもしれません。
 
 しかし、遺灰指輪は、結婚指輪とは違い、左手薬指以外に着用した場や、職業上の理由などからも突け外しが必要になるシーンはあると考えています。
 
そのため、着脱時の関節のストレスを感じにくい内甲丸形状は、日々の様々な生活シチュエーションにおいて、遺灰指輪には欠かせないこだわりなのです。
 
 
【まとめ】
指輪は軽ければ軽いほど、薄ければ薄いほど、疲れを起こしにくいのですが、その分耐久性や機能性が落ちます。
結婚指輪や、遺灰指輪のようなファッションとは違う、大切で特別な想いが込められた指輪は、しっかりとした耐久性と機能性は持たせたい宝物。
 
内甲丸になっていないことで、ゆるく感じてクルクル回ってしまうことや、むくみによって圧迫感を感じてしまうことで、違和感に感じ、疲れになります。
 
指輪疲れを起こしにく身に着けやすいことと、薄く細く軽い。またはデザインとのせめぎあいです。
 
長年愛用できる耐久性と機能性を保ちながらも、適正なサイズでのフィット感、指に吸い付くような着用感、「また身に着けることが楽しみになる」安心感。
それが、大切な宝物を長く愛することができること。
それは、遺灰指輪に納められた、大切な家族への愛の気持ちを素直に感じ続けることができることにつながります。
 

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